全世界株 vs 米国株:全世界株ETFと米国株ETFどれくらい重複しているか?

全世界株 vs 米国株どっちを選ぶか?

全世界株に投資をするのか、全米株式に投資をするのかについては好みが分かれるところではないでしょうか。

具体的にはそれぞれの投資先について、以下の例のような主張があります。

全世界株派米国株式派
・米国株よりも新興国株(BRICs)がアウトパフォームした2000年代のようなときに、米国市場の停滞を回避して米国以外の投資先の成長を取り込める

・米国が世界一の経済大国であり続けるかどうかは分からない(時価総額に応じて国単位で経済が強い国と弱い国の比重が自動調整される)

・世界人口は今後も増加が見込まれる

・国毎の栄枯盛衰はあれど、世界経済は成長し続ける
・現状、全世界株に投資をしても米国の比重が高く、同じような値動きになる

・グローバル展開をしている企業が多く、米国外の成長も取り込める

・全世界株は低成長の国も含む

・米国は人口増加が見込まれる

・投資家フレンドリーの環境(法制度が整っている、株主還元重視)

・全世界株と比較してETFなどの経費率が低い

・イノベーションは米国から

ちなみに、筆者は米国株式派です。

分散効果を求めるのであれば、できるだけ違う値動きのものを組み合わせた方が良いですが、前述の通り、米国株式インデックスと全世界株式インデックスの値動きは結構連動したものになっています。

米国株式インデックスの銘柄は、全世界株式インデクスの構成比率の高い割合を占めています。

そこで今回はETF Research CenterのFund Overlapから全世界株と米国株のETFについて重複状況をまとめましたので紹介します。

インデックスファンドの重複分析

今回は以下の2つの視点で結果をまとめました。

銘柄数として何%重複しているか

例)
100銘柄で構成されているETFのうち40銘柄が比較対象ETFの投資対象と重複している場合、40%が投資対象と重複しているものとして集計

構成比率として何%重複しているか

例)
100銘柄で構成されているETFの60%の構成比率を占めている40銘柄が比較対象ETFの投資対象と重複している場合、60%が比較対象ETFと重複しているものとして集計

ETF Research CenterのFund OverlapでもOverlap割合を出すことができますが、当ブログでは上記の定義で重複銘柄割合を算出しています。

次の結果の見方も参考にしてください。

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結果

以下が結果です。

①銘柄数として何%重複しているか

結果の見方は次のようになります。

例えば全米株式ETFのVTIとS&P500ETFのSPYの重複銘柄数がVTIの構成銘柄数に占める割合を求めると12%になります。

VTIの構成銘柄数の12%がSPYの組入銘柄ということになります。

②構成比率として何%重複しているか

結果の見方は次のようになります。

例えば全米株式ETFのVTIとS&P500ETFのSPYの重複銘柄がVTIの構成比率に占める割合を求めると82%になります。

VTIの構成比率の82%部分がSPYに含まれているということになります。

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ここからは注目した結果をいくつか挙げます。

全世界株ETF(VT、AWCI)と全米株ETF(VTI)

VTに投資をしておけばVTIの構成銘柄もほぼ網羅できるだろうと思っていましたが、VTIの構成銘柄数の半分程度しかVTに含まれておりませんでした。

米国株の中でもDow(DIA)やS&P500(SPY)、NASDAQ100(QQQ)まで絞り込むとほぼ組入銘柄数が全世界株(VT)に含まれることから、主要な名柄は含まれることになります。

組入銘柄数で見るとVTIの半分程度しかVTに含まれていませんでしたが、構成割合を見ると、このVTIの組入銘柄数の半分程度を占めるVTとの重複構成銘柄がVTIの80%以上の構成比率を占めています。

VTを分母にした場合、VTIとの重複銘柄は48%を占めています。

日本の投資信託のeMAXIS Slim全世界株式の米国比率と比較すると少し少ないようにも感じます。

これは、eMAXIS Slim全世界株式がベンチマークにしているのは、VTのFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスではなく、AWCIのMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスだからです。

2つのインデックスの違いをまとめると以下のようになっています。

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
・23の先進国市場と24の新興国市場が対象

・大型株、中型株が対象

・浮動株調整後時価総額の85%をカバー

・11のセクター

・2,900を超える構成銘柄

MSCI
・先進国や新興国市場を含む約47ヵ国

・大型株、中型株、小型株が対象

・時価総額の98%をカバー*

・約8,000銘柄


Vanguard
*ETF.COM

VTがベンチマークとしているFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスの方がより広く分散されています。

ACWIの構成比率に占めるVTIの割合を計算すると、eMAXIS Slim全世界株式の全世界株式市場に占める米国の割合に近い結果になることが分かります。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
投資信託説明書(交付目論見書)使用開始日 2022.2.28

VTの銘柄数の24%がAWCI、VTの構成比率の65%がACWIということは、全世界株のうち24%の銘柄数が大型株・中型株で、大型株と中型株だけで構成比率の65%を占めていることが分かります。

全世界株ETF(VTと米国株ETF(VTI、SPY)

VTの構成銘柄数のうち18%がVTI、5%がSPYにも組み込まれているという結果でした。

しかし、VTの構成比率に占める割合を見ると、VTIは48%、SPYは47%という結果でした。

組入銘柄数以上に米国株がVTの構成比率に占める割合が大きく、中でもその殆どがS&P500組入銘柄であることが分かります。

全世界株ETF(VTとナスダック100ETF(QQQ)

筆者はNASDAQ100のQQQを保有してます。

2022年に入ってからはDaw、S&P500、NASDAQの3指数の中でも最も大きく下落しているのがNASDAQになります。

高いリターンが期待できる一方でリスクも大きな指数になります。

このような局面では、ポートフォリオ全体に対してQQQの割合が高くなり、リスクを取りすぎていないかどうか気になるときがあります。

QQQ銘柄が全世界株ETFのVTの構成比率に占める割合は20%程度でした。

ですので、筆者の場合はこれを目安にポートフォリオの20%以内にするようにしています。

尚、QQQが全米株式ETFであるVTIの構成比率に占める割合は30%以上、S&P500ETFであるSPYの構成比率に占める割合は約40%となっています。

今回の内容が参考になれば幸いです。

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