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IF関数を使って部分一致の文字列を検索して条件設定をする方法
今回はExcelで以下の例のように、役職の肩書がある人はマネージャーと書き出す方法を紹介します。
等級の列は、名前が「部長」もしくは「課長」と肩書で終わっている人のみ「マネージャー」と表示しています。
「部長」か「課長」なら「マネージャー」ということで、IF関数を使用して以下の様な式をイメージしてしまう方がいるかもしれません。
少なくとも、当初の筆者はそうでした。
尚、以下の式では 「部長」と「課長」 以外はブランクにする設定にしています。
=IF(B3=”*課長”,”マネージャー”,IF(B3=”*部長”,”マネージャー”,””)) |
つまり上の式は「もしセルB3が”課長”という文字で終わるなら、”マネージャー”と表示し、もしセルB3が “部長” という文字で終わっても、”マネージャー”と表示し、何れでもない場合は空欄にするという式にしようとしています。
しかし、実際にやってみようとする以下のように関数を入力してもできないことが分かります。
IF関数は以下の記事で解説していますので参考にしてください。
【Excel】IF関数を使って複数条件設定/AND・OR・NOT関数との組合せIF関数だけではワイルドカードが使えない
ここで重要な知識として、IF関数だけではワイルドカードが使えないという点です。
ワイルドカード(「*(アスタリスク)」や「?(疑問符)」)を使って条件を指定すると、部分的に等しい文字列を検索することができます。
ワイルドカード | 意味 | 検索文字列 | 検索結果 |
---|---|---|---|
? | 任意の1字 | ?田 | 「田」の前に任意の1文字がつく 例) 柳田 山田 |
* | 任意の文字列 (0文字以上) | *原 | 「原」で終わる文字列を検索 例) 清原 小笠原 原 |
IF関数にCOUNTIF関数を組み合わせるとワイルドカードが使える
IF関数だけではワイルドカードが使えないという問題に対する解決策が、COUNTIF関数をIF関数に組み合わせる方法です。
関数は以下のようになります。
=IF(COUNTIF(B3,”*課長”),”マネージャー”,IF(COUNTIF(B3,”*部長”),”マネージャー”,””)) |
等級の列は、名前が「部長」もしくは「課長」と肩書で終わっている人のみ「マネージャー」と表示させることができました。
条件が複数ある場合、以下の様にIFS関数を用いることもできます。
IFS関数については以下の記事で解説していますので参考にしてください。
【Excel】IFS関数:IF関数の関数ネストを回避して複数条件設定IFS関数はExcel2016から使えるようになった関数です。
IFS関数はIF関数とは異なりFALSE条件を設定できず、TRUE条件が見つからない場合、 #N/Aエラーを返します。
名前が「部長」もしくは「課長」と肩書で終わらない人は等級の列がブランクになるように、最後の論理式と真の場合を 「TRUE,””」としています。
最後の論理式をTRUEとすることによって、これまでに指定したいずれの条件も満たさない場合を捉え、対応する値を返してくれます。
=IFS(COUNTIF(B3,”*課長”),”マネージャー”,COUNTIF(B3,”*部長”),”マネージャー”,TRUE,””) |
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