読んだら忘れない読書術|樺沢 紫苑 著

本を手に取ったきっかけ・目的

私自身、元々は読書をしても、ただ読んだだけで、具体的にどの本にどのような内容が書いてあったかを引き出せない、本で読んだ内容を実行し、人生を良くできているわけではないという課題感がありました。

そこで読書ノートを自己流でつけ始めました。

本書は読書ノートの付け方の参考に選んだ本になります。

この書籍がオススメの人
  • 本で読んだ知識が定着しないと悩んでいる人
  • 本で読んだ内容が引き出せない人
  • 何を読んだらいいか分からない人
  • 読書の必要性が感じられなくなっている人

人生に取り入れたい文脈

本も読むだけではなくて、行動に移さなければ意味がありません。

ここからは個人的に、人生に取り入れようと感じた、文脈や文意をいくつか紹介していきます。

短期投資、中期投資、長期投資の本をバランス良く読む

この考え方が個人的にはこの本で一番、心に残りました。

投資の世界と同じように、読書の世界でも短期投資、中期投資、長期投資の本を意識してバランス良く読むことを本書ではおすすめしています。

超短期投資・・・ネット情報、新聞、週刊誌

短期投資・・・ノウハウ本

中期投資・・・仕事術、勉強術についての本

長期投資・・・思想、哲学、生き方についての本

本書は読書術の本になりますので、中期投資になるでしょう。

人間関係を良くするコツが書かれているような長期投資の内容は、時代が変わっても不変な内容が多く含まれています。

中長期投資の位置づけになるような書籍は、ポータブルスキルが多く含まれていますので、むしろこれからのVUCAの時代、重要性が増すのではないかと個人的に感じています。

自分には今までなかった考え方でしたが、手に取る書籍に偏りがないかどうかは常に確認したいと思います。

本からは知識が得られる

当たり前のことを書いているように思われるかもしれませんが、ネット情報と書籍の情報の違いを改めて考えてみたいと思います。

ネット情報は、「断片化」されており、体系化はされていません。

知識の一部を知ることはできても、「本」のように物事の全体像を、順を追って体系的に学ぶことはなかなかできません。

先程の投資期間の観点だと超短期投資と短期以上の投資では、情報と知識という点で大きな違いがあります。

情報・・・1年経って古くなる、事実、結果、事象。ネットやテレビ、新聞、雑誌、週刊誌などで得られる大部分の内容。

知識・・・事実、結果、事象の積み重ねから吸い上げられた「エッセンス」。

知識は本から得られるものになります。

「広げる読書」と「深める読書」

「広げる読書」と「深める読書」のバランスが重要と本書では述べられています。

当初はこのバランスを意識して行った行動ではありませんでしたが、私が日頃行っているのが、本を借りるときや返却するときに、図書館の返却棚を必ず確認して帰るようにしています。

そこでは、自分ではとても見つけられなかった誰かが読んだばかりの面白そうな本が並べられているケースが多いです。

私は、この返却棚にある本をよく借ります。

今振り返るとこの習慣は、「広げる読書」になっているケースも多いです。

図書館で自分が予約して借りる本は自分の関心の範囲にある「深める書籍」が多い傾向にありますが、図書館の返却棚の本は、偶然の出会いが生み出す「広げる読書」になっているケースが多いです。

「何度も利用される情報」と「心が動いた情報」

私は読書ノートを付けており、読書ノートをつける基準として参考になったパートです。

脳が「重要な情報」と判断する基準は2つあるそうで「何度も利用される情報」「心が動いた情報」になります。

なので、何度も利用したい考え方や情報と心が動いた文脈を読書ノートに残す方針は、大きく間違っていないのだなと感じました。

目的は「自己成長」

これも私は個人的に読書ノートをつける基準として参考になりました。

本書では「自己成長につながる気づき」や「自己成長に役立ちそうな言葉」があれば、ドンドン、ラインを引くことを推奨しています。

一方で重要なことでも、自分が既に知っていること、自分にとって「当たり前」のことは、わざわざラインを引きません。

マーカーでラインを引く目的は、あくまでも「自己成長」ということです。

「ソーシャル読書術」

これは私も本書を読んでから実行し始めたことなんですが、本を読んだら、ソーシャルメディアに「感想」や「名言」を投稿することを推奨しています。

ソーシャルメディア、SNSにアウトプットと読書を合体させた「ソーシャル読書術」を推奨しています。

SNS上に感想を書くことは、あなたの体験を共有する、つまり「シェアする」ということになります。

自分しか読まない手帳やノートに書くのと、第三者に見られることを前提とした「シェア」には、大きな違いがあると述べられています。

それなりの緊張感が伴うので、本の内容を思い出す作業を自分なりに必死に、そして真剣に行なっているはずです。

そのため、私自身は引き続き読書ノートは継続しつつ、読書ノートの内容から厳選して、SNSにアウトプットをしてシェアをしたい名言を取り上げるようにしています。

本書ではとにかく本をたくさん読んで、ネットにたくさん文章を書くことを推奨しています。

いくらでも仕事力を伸ばせる

本というのは、ありとあらゆる仕事力をアップさせることができます。

でも、なぜか多くの人は、本を読まないし、読んでもあまり実行しないと述べています。

本のノウハウをもっと徹底的に実行・実践していけば、いくらでも仕事力を伸ばせるというのに、残念な話だと本書では述べられています。

私自身は最近読んだ本で、以下の文脈が思い出されました。

ちょうどキャリアとしても近い立場にあることから、心に残っています。

現場で成果をガンガンあげていた営業マンが、なぜ出世すると成果を出せなくなるのか、この問題は単にやる気の問題ではなく、必要な能力を身につけていないことが問題である。

お金に困らない人が学んでいること|岡崎 かつひろ

日本社会では、マネージャーになる心の準備やスキルを十分に身に着けないまま、実務能力が評価されてマネージャーになるケースが結構多いのではないかと思います。

キャリアアップを予定しているのなら、次のステージに上がるために必要な仕事力の書籍を意識的に読もうと改めて思いました。

まとめ

これまで習慣としていた読書ノートの付け方の参考にと手に取った書籍でしたが、マーカーで書籍にラインを引く基準は、読書ノートに残す基準にしても良いと思いました。

ただし、線引きは、「自己成長」につながるかどうかを意識していきたいと思います。

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