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仕事が軌道に乗っていると感じる時とそうではない時の違い
筆者は日本企業が大好きなジョブローテーションを既に何回か経験しています。
一応携わっていたプロジェクトをそのまま次の部署でも携わるか、専門性を活かした異動の何れかであったので、筆者にとっては悪い異動ではなかったと振り返っています。
大企業で働くメリットとして業務のセクションが細分化されており、探せば活躍の場がいくつかあり、潰しがきく面もあるかもしれません。
筆者の務める企業の場合、本人が希望すれば活躍できそうな場所を希望して異動させてもらえる制度もできて、この制度を利用してキャリアを形成する社員も増えてくると思われます。
いくつかの部署や仕事を経験して、自分が軌道に乗っていると感じる時期と、そうでない時期がありました。
軌道に乗っている時期は自分でも驚くほど、エネルギーが湧き上がってきて、いろいろなアイデアや、やりたいことが思い浮かぶような境地にあり、可能ならば常にそのような境地で仕事をしたいと思っています。
充実感もあり、苦に感じることがなかったからです。
この軌道に乗っていると感じる時期とそうでは無い時期の違いは何なのだろうと振り返ってみると筆者の場合は、仕事の裁量権の大きさにあることが分かりました。
そこで今回は、仕事の裁量権の大きさって結構大事かもということについて書きたいと思います。
個人の仕事に対する裁量権の大きさが充実感につながる
あなたなら以下のどちらの上司の下で働きたいと思いますか?
①少し頼りない上司
イメージとして新しく課長になったばかりの上司とか、今まで別の部署で課長をしていて新設の部署で新たに課長をしなければならず本人も不安に感じている様子の上司
②経験豊富で自分が困った時に導いてくれそうな上司
イメージとして頭が良くて、自分が配属された部署の業務においても経験豊富で、実務的なことも精通している上司
多くの人は②を選びそうですね。
筆者もこれまでの経験がなければ②を選んでいたと思います。
しかし、今振り返ると自分の仕事が軌道に乗っていると感じ、仕事をして心が満たされていた感覚にあったのは実は①の上司の下についていた時期でした。
①の上司の下についていた時の状況を説明すると、新しいプロジェクトのために結成されたチームでバックグラウンドが異なるメンバーばかりで、全員がこの新しいプロジェクトの関連業務に精通していないという状況でした。
確かに頼りない印象の上司でしたが、頼られていた部分も多く、チームにおける裁量権も大きく、バックグランドが異なるそれぞれのメンバーが足りない部分を補い合うような感覚がありました。
筆者自身も業務に精通していたわけではなかったので、今振り返ると、非効率で回り道をしていた場面もありましたが、自分で回り道をしながら試行錯誤した結果、貢献できた時の達成感は大きいものがありました。
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①の上司の元で挙げた成果を買われ、会社の命令により新たな部署に異動することになりました。
新しい仕事は、これまで自分が携わってきたプロジェクトと比較しても会社に与える影響が事業規模的に10倍以上のものがありました。
そこで登場するのが新たな上司②です。
配属された部署での経験も豊富で、頭も切れますので、提案内容に随時軌道修正が入ります。
上司②のやっていることは、失敗の芽は早期に摘むというマネージャーとしては当たり前の仕事をしているまでです。
以前の部署での働き方と比べても確かに回り道は少なかったです。
一方で、以前と比較すると自分には裁量権がない感覚になり、仕事での充実感が以前ほどはなくなってしまいました。
プロジェクトが当たれば大きい分、失敗すれば大きな損失を被ることになりますので、会社としても失敗が中々許容できないというのも理解できます。
周りから見ればこの異動はステップアップの配置だったかもしれません。
しかしこれは人によりますが、仕事のスケールの大きさがやりがいに繋がるという価値観もありますが、スケールが小さくても自分に裁量があり、自由にできるということも結構大事かもしれません。
部署を渡り歩いて自分が軌道に乗っている感覚とそうではない感覚を経験して、筆者自身は仕事の大小に関わらず裁量があり、自由にできるということの方が重要であることが分かりました。
会社都合による異動のリスク
今回の記事で言いたかったのは、自分に裁量権があったり選択できるというのは充実感に繋がり得るという点に加え、会社員は会社都合の人員配置で裁量権や充実感が変わりうるリスクもあるということです。
今回のケースは人間的な相性も多少あるかもしれませんが、こうして自分が充実感を感じるポイントが分かったとしても、会社員をしている限りは周囲の人間は選べませんので、うまくやっていかなければなりません。
仕事だけではなくあらゆる面で、自分が選択できる幅を広げていくことは、人生の幸福感を高めることに繋がりそうです。
今回の内容が参考になれば幸いです。