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返したい文字数がバラバラだとLEFT関数、RIGHT関数、MID関数だけでは使えない
文字列の指定された位置から、指定した文字数を返すExcel関数にはLEFT関数やRIGHT関数、MID関数などが使えます。
例えば以下のC列のように、A列のマニュアルの文字列から、バージョンのみを返す場合、「=RIGHT(A2,4)」と入力することによって、セルA2の文字列「○○マニュアルA_ver4」の右から4文字の「ver4」を返すことができます。
一方でB列の場合はどうでしょうか?
「_ver」よりも左の文字列を返してマニュアル名を表示させていますが、そのマニュアル名の文字列の文字数がマニュアルによって異なります。
この場合、LEFT関数やRIGHT関数、MID関数単独では、B列のような文字列を返すことはできません。
そこで今回は上の例で、指定した文字列「_ver」よりも左に位置する文字数の異なる文字列を返す方法について解説します。
この記事を読むと、たとえ文字数が異なったとしても、指定した文字列の前の文字列を返す方法を知ることができます。
FIND関数をLEFT関数にネストさせ特定の文字までの文字列を返す
結論から記載すると、以下のようにFIND関数を使い、LEFT関数にネスト※させます。
※関数の中に関数を入れ子にすること
FIND関数とLEFT関数に馴染みがない方は、この後のパートを先に読んでいただいた方がいいかもしれません。
=LEFT(A3,FIND(“_ver”,A3)-1) |
FIND関数で検索文字列「_ver」が最初に登場する位置を左から数えています。
セルA2に入力された文字列「○○マニュアルA_ver4」の場合、検索文字列「_ver」が最初に登場する位置は「9」になります。
今回は「FIND(“_ver”,A3)-1」とすることで検索文字列「_ver」が最初に登場する位置の一文字左の位置である「8」を返しています。
LEFT関数でセルA2で指定した文字列「○○マニュアルA_ver4」から「FIND(“_ver”,A3)-1」で「_ver」が最初に登場する位置の一文字左までの8文字を返すということをしています。
「○○マニュアルA_ver4」から「_ver」が最初に登場する位置の一文字左までの8文字「○○マニュアルA」が返されました。
LEFT関数
LEFT関数は指定した文字列の先頭(左端)から指定した文字数を返します。
構文
LEFT(文字列, [文字数]) |
文字列 | 必ず指定します。取り出す文字列を含む文字列を指定します。 直接文字列を指定するか文字列が入力されたセルを参照することもできます。 |
[文字数] | 省略可能です。省略した場合1を指定したとみなされます。 |
LEFT関数の活用事例
セルA2に入力された文字列「○○マニュアルA_ver4」の先頭(左端)から、8文字を返すには次のように入力します。
=LEFT(A2,8) |
セルA2に入力された「○○マニュアルA_ver4」の先頭(左端)から、8文字の「○○マニュアルA」が返されました。
FIND関数
FIND関数は検索対象の文字列から、指定した検索文字列が最初に登場する位置を返します。
指定した検索文字列が最初に登場する位置は、検索対象の文字列の先頭(左端)から数えた文字数で表示されます。
構文
FIND(検索文字列, 検索対象, [開始位置]) |
検索文字列 | 必ず指定します。取り出す文字列を指定します。 |
検索対象 | 必ず指定します。取り出す文字列を含む文字列を指定します。 直接文字列を指定するか文字列が入力されたセルを参照することもできます。 |
[開始位置] | 省略可能です。省略した場合1を指定したとみなされます。 |
FIND関数の活用事例
セルA2に入力された文字列「○○マニュアルA_ver4」から、「_ver4」が最初に登場する位置を返します。
=FIND(“_ver4”,A2) |
セルA2に入力された「○○マニュアルA_ver4」で、検索文字列「_ver4」が最初に登場する位置は、先頭(左端)から数えて9文字目であることがわかりました。
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