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本を手に取ったきっかけ・感想
無性にウォーレン・バフェットに関する本を読みたくなったので選びました。
バフェット語録は、一部皮肉った面白い表現もありますが、どれも核心をついていて、心に残るものが多いです。
本書もそうですが、ウォーレン・バフェット自身が執筆しているわけではなく、彼を尊敬する人がウォーレン・バフェットについて書いている関連本が非常に多い印象です。
今回はデビッドクラーク&メアリー バフェットさんの著書「史上最強の投資家バフェットの教訓」を紹介します。
- 投資家
- ビジネスパーソン
- ビジネスリーダー
人生に取り入れたい文脈
本も読むだけではなくて、行動に移さなければ意味がありません。
個人的に共感した部分、覚えておこうと感じた部分、人生に取り入れてみたいと感じた部分を中心に取り上げています。
必ずしも書籍の内容の全体を俯瞰しているわけではありませんし、本記事は単なる要約ではありませんので、詳細は書籍を購入して確認してください。
本当の投資チャンスはそんなに多くない
ウォーレン・バフェットはひとつの銘柄に大量の資金を投入します。
なぜなら、絶好の投資のチャンスは、絶対数が少なく頻度も多くないからです。
ウォーレン・バフェットは「金持ちになるには正しい意思決定を数回行なうだけで充分である。一年に一回以上すばらしい投資先がひらめくようなら、自分の思い違いを疑ったほうがよいだろう。」と述べています。
この文面を読んだ時、私の場合、かつて銘柄を分散させすぎて失敗した経験を思い出しました。
魅力的に感じた銘柄を発見してはポートフォリオに追加し、気がつけば、主力銘柄がポートフォリオの中で薄まってしまいました。

そして何よりも、コロナショックのような絶好の投資チャンスのときに、主力銘柄に大量の資金を投入したいところが、分散されているため、余力がなく、このような暴落時は全ての銘柄が下がっているので、どうしても他の銘柄に対しても資金を投入しようと考えてしまいます。
私の場合、主力銘柄に集中ができなくなるという弊害がありました。
分からないから分散
株式市場について右も左もわからないときは、幅広く分散投資を行ない、すべての卵が一度に割れるのを防ぐべきであると述べられています。
逆に言うと、あなたに広範な分散をすすめてくる投資アドバイザーは、自分は株にくわしくないと告白しているにひとしいということになります。
無知が原因であなたに損を与えないよう、分散投資によるリスク回避の効果を狙っているのです。
ウォーレン・バフェットの場合、右も左も知り尽くしていますので、厳選した数個の卵に集中投資を行ない、鷹のごとき鋭い目で見守るという手法を好んで用いると著者は言います。
価格がついてくる銘柄を選ぶ
ウォーレン・バフェットの投資哲学は永続的な競争優位性を持つ優良ビジネスを相応の価格で買い上げ、収益と時間が株価に反映されるのをじっくり待つというものです。
当たり前のことを書いているようにも思えますが、初心者のときの私はそのような投資行動になっておらず、理論株価の算出なども特に行っていませんでした。
ご自身で理論株価を実際に算出してみると、収益と時間が株価に反映されるという考え方や、将来の利益成長が株価に織り込まれているというのがどういうことか、なんとなくイメージができるようになってきました。

実際に理論株価を算出して感じるのは、わずかでも永続的に成長が期待できる会社、企業価値が減価する心配がなさそうな会社に投資をすることが大事だということです。
次に繋がる意思決定を失敗してもするということ
これはリーダーとしての心構えとして、心に刺さったので取り上げています。
次の意思決定につながる意思決定を心がけることが重要です。
決定の先延ばしとは、意思決定をしないという決定です。
これを何度も繰り返していると、しだいに物事が滞りはじめ、にっちもさっちも行かなくなり、最後にはビジネスが金を生まなくなってしまいます。
ここからは私の解釈ですが、意思決定をしないことよりは、失敗しても良いので、次につながる意思決定をした方がマシだということではないでしょうか。
以下の書籍ではそのことが言語化されており、間違えても早く意思決定をすることで、判断の精度が上がる、軌道修正できる、その分学習し、経験値を積んだだけ成長も見込めるということが効用として書かれています。

スーパーコンピュータを開発した天才設計技師のシーモア・クレイは、「あなたはほかの技師たちとどこが違うのか」 と問われたとき、こう答えたそうです。
「失敗を実験過程の一部として受け入れる心構えだ。ほかの技師たちが3度で断念する試行を、自分はうまくいくまで100回でも繰り返している」
たいていの場合、大成功へと続く道には、山ほどの失敗が立ち塞がっています。
だから、あなたは失敗を乗り越え、前進を続けなければならないのです。
先頭に立ちたがらない者は、他人の追走に甘んじるしかないのだと本書では記載されています。
購入理由を紙に書けるぐらいに厳選する
「わたしは株の買い入れを実行する前に、必ず購入理由を紙に箇条書きする。もちろん判断がまちがっている場合もあるが、少なくとも「なぜ自分はきょう〈コカ・コーラ〉に320億ドルを投資するのか……」という質問の答えを知ることはできる。 答えを見つけられないなら、株を買うべきではない。」とウォーレン・バフェットは言ったそうです。
私も銘柄の売買とその理由は記録するようにしているのですが、あのバフェットでもそこまでしていることに驚かされます。

私が売買記録とその理由を記録するようになったのは、以下の書籍を読んでからなのですが、元をたどるとバフェットの行動を参考にした人が実践して、周囲に伝え、さらに伝えられた人が実践して周囲に伝えた結果、広がっていったものなのかもしれません。
あれだけ、周囲から尊敬され、多くの投資家に影響を与えているのですから。
