米国増配ETF:DGRO(東証の2014) vs VIG vs SDY vs NOBLの比較

米国の増配系ETF:DGRO(東証の2014) vs VIG vs SDY vs NOBLのどれがおすすめか

今回は米国の増配系ETF:DGRO(東証の2014) vs VIG vs SDY vs NOBLについてどれがおすすめなのか解説します。

結論を記載しますと、以下の選択基準であなたが重視している項目を決めることで、有力な投資対象を選択することができるでしょう。

以下は概要を比較したものになりますが、各選択基準によって他の投資対象よりも魅力的な結果のものにマーカーを引いています。

選択基準DGRO
(東証の2014はこちら
VIGSDYNOBL
名称 iシェアーズ・コア・ディビデンド・グロースETFバンガード 米国増配株式ETF(VIG)SPDR S&P 米国高配当株式 ETF(SDY)プロシェアーズ・S&P 500 配当貴族 ETF
基準価額
(米ドル)
58.08
(2024/3/28)
180.07
(2024/03/26)
128.24
(2024/03/26)
101.42
(2024/03/28)
SCR1Morningstar米国株式指数(の時価総額上位
97%)
S&P Composite 1500 IndexS&P 500
SCR2Morningstar米国配当成長株式指数S&P U.S.ディビデンド・グローワーズ指数S&P高配当貴族指数S&P 500 配当貴族指数
ウェイト付け配当金額時価総額加重配当利回り加重均等加重
純資産総額
(百万米ドル)
27,254
(2024/3/28)
77,008.87
(2024/02/29)
20,277.6
(2024/02/29)
90,990
(2024/2/29)
設定日2014/06/102006/04/212005/11/082013/09/10
分配利回り2.36%1.88 %2.57 %2.11%
増配基準5年連続増配10年連続増配20年連続増配25年連続増配
経費率0.08%0.06 %0.35 %0.35%
円建て投資信託の最低コストSBI・V・米国増配株式は
0.1238%程度
Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)
0.1155%
円建てETFの最低コストis米国連続増配株(2014)は0.11%(税込:0.121%)程度グローバルX S&P500配当貴族 ETFは0.3025%(税抜0.275%)
構成銘柄数
(分散)
419
(2024/3/27)
315
(2024/2/29)
136
(2024/3/27)
67
(2024/2/29)

SDYはS&P高配当貴族指数に連動するETFで、 NOBLのS&P500 配当貴族指数と名前が似ていますが異なる指数になります。

S&P高配当貴族指数が縛られるのは、 S&P500構成銘柄ではなくS&Pコンポジット1500指数です。

SDYはS&P500銘柄以外の連続増配している銘柄も含んでいます。

S&P高配当貴族指数

S&P高配当貴族指数は、S&Pコンポジット1500指数の構成銘柄のうち、20年以上連続して増配方針に従っている企業のパフォーマンスを測定するよう設計されている。

S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス

S&P 500配当貴族指数

S&P 500配当貴族指数は、S&P 500構成銘柄のうち、過去25年間連続して毎年増配している優良大型株のパフォーマンスを測定している。

S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス

上記以外にも値動きや分配金の成長も重要かと思いますのでこれから見ていきたいと思います。

値動き比較

一番歴史が浅いDGROの設定来の値動きを比較しています。

SDY以外はほぼ同じようなパフォーマンスになっています。

分配金の成長率と増配年数

分配金の成長を見ていきます。

VIG vs SDY

まずは設定来歴史が長い、VIGとSDYを比較します。

参考として、S&P500のSPYも比較してみます。

最初に$10,000をそれぞれに投資した場合、以下のような分配金の推移になります。

SDYが最も利回りが高いですが、増配が安定していないことがわかります。

VIGはS&P500よりも増配力があることがわかります。

年平均成長率
(2008-2023)
連続増配年数
VIG10.2%13年
SDY8.3%1年
SPY8.3%13年
VIGSDYSPY
2007$163$454$192
2008$195$380$197
2009$191$313$162
2010$209$327$172
2011$239$338$199
2012$294$384$245
2013$296$597$271
2014$345$810$316
2015$404$1,038$353
2016$415$682$390
2017$445$1,106$421
2018$482$638$455
2019$515$708$511
2020$565$834$528
2021$666$746$539
2022$758$1,155$604
2023$595$694$458

DGRO vs NOBL

次に設定来比較的歴史が短い、DGROとNOBLを比較します。

参考として、S&P500のSPYも比較してみます。

最初に$10,000をそれぞれに投資した場合、以下のような分配金の推移になります。

DGROは増配が安定しており、増配力も高いことがわかります。

年平均成長率
(2015-2023)
連続増配年数
DGRO12.7%8年
NOBL9.3%1年
SPY7.6%13年
DGRONOBLSPY
2015$246$200$206
2016$256$236$227
2017$282$233$245
2018$331$307$266
2019$389$259$298
2020$442$380$308
2021$471$278$314
2022$525$402$353
2023$434$314$267

DGRO vs VIG vs SDY

最も増配力が高かったDGROと同じ期間のVIG、SDYとも比較してみます。

最初に$10,000をそれぞれに投資した場合、以下のような分配金の推移になります。

VIG、SDYとも比較しても同じ期間ではDGROが最も増配力が高いことがわかりました。

年平均成長率
(2015-2023)
連続増配年数
DGRO12.7%8年
VIG10.6%13年
SDY9.2%1年
DGROVIGSDY
2015$246$226$587
2016$256$232$386
2017$282$249$626
2018$331$270$361
2019$389$288$400
2020$442$316$472
2021$471$373$422
2022$525$424$653
2023$434$333$393

筆者ならどれに投資をするか

以上をまとめると、冒頭の各ETFの比較表に加えて、毎年安定した増配と、高い配当成長に期待するならDGROやVIGが良いでしょう。

S&P500に投資をするだけでもある程度の分配金の成長が期待できます。

VIGに至ってはS&P500と配当利回りがあまり変わりませんが、増配力はS&P500よりも高いですので、分配金の成長を期待するなら長期で投資をする価値はあるでしょう。

筆者は新NISAの成長投資枠で東証の2014(DGRO)に投資をする予定です。

円建てでS&P500よりも高い利回りで、S&P500よりも分配金の成長が期待できる投資先は意外に少ないです。

当初は、グローバルX S&P500配当貴族 ETFを検討していましたが、以下の理由から2014を選択することにしました。

  • 配当利回りがあまり変わらない
  • 株価の成長はあまり変わらない
  • 増配力は過去の同じ期間においてDGROの方が高い
  • 連続増配年数はDGROの方が多く、増配が安定している
  • 経費率は2014の方がかなり安い

NOBLやSDYは20年以上連続増配している銘柄を投資対象にしていますが、均等加重や配当利回り加重が影響してか、指数としては、毎年安定して分配金が成長するという実績ではないことが新たな発見でした。

DGROは配当金額でウェイト付けされていますので、配当利回りだけではなく、時価総額の大きさも銘柄構成比率に影響します。

VYMやVIG、S&P500のように、時価総額加重は株価の成長に伴って、比較的安定的な増配が見られます。

DGROは均等加重のNOBLや配当利回り加重のSDYとは異なり、時価総額加重のETFに近い感じがしました。

筆者個人的には、業績の成長とそれを折り込む株価の成長に伴って増配する企業群に投資をしたいのでDGROはNOBLやSDYと比べると好みのETFになります。

今回の内容が参考になれば幸いです。

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