Table of Contents
NMATは対策をして問題に慣れておかないと時間切れになる(特に非言語)
NMATは管理職に特に求められる性格・能力を測定する適性検査で、企業で昇進・昇格試験として使われたりします。
NMATの概要についてはリクルートマネジメントソリューションズのホームページできれいにまとめられておりますので参考にしてください。
対策本は限られていますが、以下は網羅しておきたいところです。
実際に下の対策本に取り組んでみると分かると思いますが、初見ですと、特に非言語(算数・数学)は時間内に回答することは難しいです。
じっくり考える時間はありませんので、ある程度問題に慣れておいて、制限時間内に効率的に情報処理・整理・計算する能力が求められます。
電卓を使用することもできませんので、ある程度、計算スピードも求められます。
昇進・昇格できて以降、月給が数万円(年収にすると数十万円)高くなるならば、 上のような対策本は1,000円ちょっと投資になりますので、万全の体制で望むことをおすすめします。
集合の考え方|ビジネスでの利用シーン
NMATの非言語ではよく集合の問題が出ます。
学生時代に算数で集合の問題を解いた記憶のある方もいるかも知れません。
学生時代の勉強がビジネスシーンでも使うことがあるのかと思われる方もいるかも知れません。
筆者はマーケティングの実務で顧客のデータベースからセグメントを分けてユーザー数を抽出するような機会がありました。
数字を単純化した例になりますが、20万人のユーザーが登録されているデータベースから「製品Aのユーザー」は5万人、「製品Bのユーザー」は6万人であることが分かりました。
またデータベースから「製品Aまたは製品Bを使用しているユーザー」という条件でデータを抽出すると9万人という結果であることが分かりました。
「製品Aのユーザー」は5万人、「製品Bのユーザー」は6万人ですので合計すると11万人になるはずなのですが、「製品Aまたは製品Bを使用しているユーザー 」は9万人でしたので、どうやら、データベースに登録されているユーザーの中には「製品Aと製品Bの両方を愛用している人」がいることが分かりました。
それでは製品Aを普及させる担当者として、製品Bとセットで使ってもらえるような戦略を立てられないかと考えたときに、潜在ユーザーとして「製品Aをまだ使っていない製品Bユーザー」の数を明らかにすることにしました。
このとき改めて、「製品Aのユーザーではないかつ製品Bのユーザーである」という条件でデータベースからユーザー数を抽出したりする必要はありません。
既に「製品Aのユーザー数」、「製品Bのユーザー数」、「製品Aまたは製品B使用しているユーザー数」が分かっている時点で、 潜在ユーザーとして「製品Aをまだ使っていない製品Bユーザーの数」を明らかにすることができます。
「製品Aのユーザー数+製品Bのユーザー数」から「製品Aまたは製品B使用しているユーザー数」を差し引くと、「製品Aと製品B両方愛用しているユーザー数」が出せます。
「製品Bのユーザー数」から「製品Aと製品B両方愛用しているユーザー数」を差し引けばよいのです。
RWD(リアルワールドデータ)をビジネス戦略に活かす機会はますます増えていますので、社会人にとって重要度が高まっている情報処理能力と言えるでしょう。
NMATの非言語|集合問題は成分表で整理
このような集合問題を解く際に、先程の例のようにベン図で解くことも間違いではないのですが、情報を漏れなく整理して、問題を素早く解くためには成分表(カルノー表)を使用することを当ブログではおすすめします。
先程の例の冒頭の条件を改めて整理をすると以下のことが分かっていました。
- データベースに登録されているのは20万人
- 製品Aのユーザーは5万人
- 製品Bのユーザーは6万人
- 製品Aまたは製品Bを使用しているユーザーは9万人
これらの情報から成分表を作成するにあたり、
・製品Aのユーザーか非ユーザーか
・製品Bのユーザーか非ユーザーか
2つの成分(グループを分類する軸)で作ってみます。
成分表の同一軸は必ず「反対」の意味を持たせます。
これはもれを無くすためにも重要な考え方になります。
また最終行と最終列には、合計を記入できるようにしておくこともポイントになります。
予め、以下のように成分表を記入することができます。
赤字の「製品Aも製品Bも使用していない人」は、表では黄色のセルにした「製品Aまたは製品Bを使用しているユーザー」が9万人であることが分かっていますので、データベースに登録されている20万人から差し引いて、11万人と求めることができます。
残りは引き算で求めることができます。
「製品Aの非ユーザー数」は、
データベースに登録されている20万人-製品Aのユーザー数5万人=15万人
「製品Bの非ユーザー数」は、
データベースに登録されている20万人-製品Bのユーザー数6万人=14万人
であることが分かります。
明らかにしたかった「製品Aを使っていない製品Bユーザー数」は、
製品Aの非ユーザー数15万人- 製品Aも製品Bも使用していない人11万人=4万人
であることが分かります。
尚、「製品Aも製品Bも使用している人」、 「製品Bを使っていない製品Aユーザー」は以下の様に記入することができます。
いかがでしたでしょうか。
情報を漏れなく整理して、問題を素早く解くために成分表(カルノー表)を使用する方法を解説しました。
ビジネスの場では、 モレなくダブりなく (MECE)に考えることが求められる場面が多いように感じます。
最後に注意点として、3つ目の軸が出てきた場合は成分表での整理が難しいので、ベン図を使用して情報を整理しましょう。
今回の内容が参考になれば幸いです。